これからEコマースはもっと進化していって、果ては電子接客が実現するかもしれませんね。オンラインでスタッフが24時間対応して、店頭以上に詳しい説明をしてくれるとか。インターネットの良い点は、知らない人ともつながってコミュニティー化するという側面があると思います。ファッションの流れは、細いラインが流行った次は太いラインが来るとか、大きな振り子のように動きます。人間の感性も同じで、コミュニティーがバーチャルの方向に行ったら、次はリアルで体温が欲しくなる時がきっと来る。ネットをきっかけにしながら、リアルな店でどういう風にハッピーを作っていくかが、今後やっていくべきことだと思っています。
よく海外の方が日本に来た時に「こんな素晴らしい店は海外には無い」と言って頂くことがあります。でも実際に全世界で仕入れた商品を扱うセレクトショップをそのまま国外で展開するのは、輸出入やシステム上の問題で難しいんですね。どちらかというと、日本のセンスの素晴らしさを世界に見せられるような店を作ってみたい。極論では「made in Japan」だけのセレクトショップを作れないかと考えています。それをもって世界に進出するといった形なら、海外展開の問題点は随分と解消できるでしょう。
オリンピックもきっかけのひとつですが日本が世界からiphoneシャネル新作、iphone5sシャネルケース、chanel ログiphone5s/5/4s/4レザーケース注目され、日本の良さを外に伝える時期が来たと思っています。ビームスは、「fennica(フェニカ)」のレーベルで純粋な日本の伝統工芸を手掛けていますし、「TOKYO CULTUART by BEAMS(トーキョー カルチャート by ビームス)」や「MANGART BEAMS T(マンガート ビームスT)」のように、いわゆるオタク系の日本文化の取り扱いも増えています。もちろん魅力的な店作りは大前提ですが、特にメンズでは日本のメーカーさんと深く取り組んできましたし、「made in Japan」だけのショップの実現は不可能ではないと思っています。
大きく捉えると「ハッピーの要素」だと思っています。例えば、デートのグレードと愛情の深さは必ずしもイコールでは無いですよね(笑)。例えキッチュで作りが良くなくても、それを見て「ふふっ」と2人で笑ってしまうモノはハッピーの要素が高いと言えるでしょう。それがビームスの観点で、さじ加減だと思っています。ファッションは川の流れのようで、流行は上にふわふわ浮いていて消えてしまいますが、下に沈殿してスタンダードになるモノもある。音楽もお笑いも同じですよね。ライフスタイルにはその両方が必要だと思っています。
これまでは、セレクトショップの宿命もあって一つのブランドをずっと育てることが苦手でした。バイヤーの極論で言えば、良いコレクションの時は買って、良くない時には買いません。でも、ビームスはある程度の規模になってきて、これからは何か一つを育てていくということも考えていきたいと思っています。M&Aについてもこれまでは考えてはいませんでしたが、最近は少し考えるようになりました。次の時代に向けて存在意義があるか、ということを常に考えています。続けていくためには、売上も利益も上げなければいけませんが、シェアNo.1であったり、何百店を出店して何千億を売りたいというような考えはあまりないんですね。もっと大事なのは、社会の中でどういう位置で、自分たちがどれだけハッピーを提供できているか、ということだと思っています。ビームスは"ハッピーを追求する集団"。バーチャルの時代になればなるほど、気の合う仲間や好きな人たちと集まるコミュニティーが大切になってくると思っているので、そのきっかけになりたいですね。本当の意味で、会社名でも店名でもブランド名でもなくて、"面白いことをやる集団やコミュニティー=ビームス"となるくらいに。少なくとも自分たちが触れている人、関係している人、それは社員であったりお客様であったり取引先であったり、その仲間たちが少しでも温かくなるようなことをしていきたい。企業理念は「ハッピー ライフ ソリューソンズ カンパニー」なんですが、これからは「ハッピー ライフ ソリューソンズ コミュニティー」になっていきたいと思っています。
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